ヴぁんぷ!2(成田良悟/電撃文庫)感想

ヴぁんぷ!〈2〉 (電撃文庫)

ヴぁんぷ!〈2〉 (電撃文庫)

正直、最初のヴぁんぷについて、自分はあんまり良い評価を持っていませんでした。
ちなみに、発売当時の某所チャットにおける自分の発言はこんなんだったり。

玄冬 >> ヴぁんぷは、個性の強いキャラが多い割に各キャラの描写が散漫で、子爵の正体っていうワンアイデアだけで作った作品、ってイメージがあるんですよね。…うまく説明できてないですが(汗) (7月17日0時55分41秒)


…ヴぁんぷは、確かに子爵については設定もセリフも秀逸なキャラだったと思いますが、その他のキャラの印象が弱く、成田作品お得意の群像劇の良さが出ていなかったと思うのですよね。



そんな訳で期待と不安が半々だったヴぁんぷの続編でしたが…いや、これがめっさ面白かったですよ!
なんだろう?前作とそんなに登場人物の数は変わっていないはずなのに、人物描写が前作とは段違いに上手く感じられるんですよね。
特に組織の連中の爆笑必至な会話や、フェレットツンデレ描写、そしてなにより何の変哲も無いただの人間であるミヒャエルがフェレットのために取った燃える行動等など、本当前作とはうって変わって面白い作品になっていたと思います。

…惜しむらくは、この作品もいい所で次回に続く、って事なんですよね(笑)
最近の成田作品は、バッカーノ1933下、MewMew、デュラ×2、そしてこのヴぁんぷ!2と、どれも次回に続いたり、もしくは次作への含みを残して終わっていたりして、綺麗にスパっと終わっている作品が無いんですよね。
なので、8月予定のヴぁんぷ!3では綺麗に完結してくれたら嬉しいかなーって思ったり。
いやでも、他の作品ほどには間を置かずに続きを読む事が出来るのは助かりました。…その分、成田先生はかなり締め切り地獄だったような気もしますが(汗)

  • 微妙に関連ネタ

・ライオンのブルーダイヤで金銀パールプレゼントに当選した人
http://rapi.vis.ne.jp/text/kininaru/b_daiya.htm

へー。本当にアレに当たった方っていらっしゃったんですね。
…って、この関連ネタってヴぁんぷ2読んで無いと判らないですよね(笑)